『ペーパーバックで現代を楽しむ』  神戸文章・遠藤智子・小暮太郎他共著
三善 1997年11月発行,全231頁, \1400 ISBN4-943880-07-x
 
日本で個人的に英語学習をする場合,英文を読むこと映画またはTV映画ビデオをみることが効果的だと思っている。英文を読むことでは新聞や週刊誌を選ぶ人もいるが,私はペーパーバックが好きだ。興が乗ってくると一日数百ページを読んでしまうことも良くある。
学生にも英文を読む力を付けてあげたいと思っている。読書の喜びを知れば,楽しみながら英語力を高めることができるからだ。
一斉授業での読解演習では,個人によって興味が異なるので多読指導を行いにくい。だが授業でペーパーバックを読むことが英語力の向上につながるというような話をしてうまく動機付けをすると,読書に興味のある学生や英語力を伸ばしたい生徒が相談にくる。
そのときに役に立つのが本書である。本書は「過去10年間に出版されたペーパーバックの中から本好き・英語好きの30人が読んで楽しんだベスト100冊を,自分の言葉で紹介」している,いわばおもしろいペーパーバックのガイドブックである。
合計で101冊の本が,見開き2ページを使って紹介されている。著者の一人が「堅いものからジョーク集まで多種多彩で,特にダイエットなど健康に関するものがいくつもあったことには,正直言って,そういう本の存在すら考えたことのないものには,正直言って,いかにも現代的で,新鮮な驚きでした」というくらい幅広いジャンルの本が紹介されている。特にジャンル別に区切られているわけではないが,私が気がついただけでも次のジャンルに数冊ずつまとめられて紹介されている:哲学,心理学,健康,ペット,愛情,言語,スポーツ,科学,コラム集,短編集,児童文学,怪談,SF,時代小説,ミステリー,サスペンス,ジョーク集などである。
この中で紹介されている本で私が読んだことがあるペーパーバックは3冊しかなかった。自分がペーパーバックを読んでいるつもりでいても,かなり偏ったジャンルしか読んでいないこともよくわかった。そして個々の本を紹介した解説がよくできていて,それを読むだけでもおもしろく,ついその本を買ってしまおうという気にさせる。実際,この本を読んでかなりの冊数の本の購入を決めた。
多くの学生の好みに応えてあげられるように,私ももっと幅の広いジャンルの本を読んで行こうと思っている。