餃子の物語
餃子のあれこれ
- 中華料理屋さんに行けば、どの店でも売っていると言っても良いほどの餃子、実は中国北方地方の主食の一種です。日本では、一人前の餃子といえば、だいたい5−7個で、ラーメンや炒飯(チャーハン)と一緒に食べるのが常識らしいですが、中国では、餃子だけでしかも一気に20−40個ぐらいも食べて一食を済ませる人は多いです。高校時代のわたし、お母さんの手作り餃子を一食に45個食べる経験もあり、餃子こそ、わたしにとっての「おふくろの味」なのです。
- 餃子の歴史は明の時代にさかのぼることができます。「扁食」とも呼ばれるこの独特な形をしている食物は、実際は旧正月にしか食べられないものでした。当時の人々は大晦日で餃子を包んで、夜中「行く年来る年」の時が来たら餃子を食べます。夜中の「子時(十二時)」は年の交代時刻だから、「更歳交子」の意味合いで人々はこの特別な食物を食べることにした。更に「交子(jiaozi)」の発音から「餃子(jiaozi)」という名前ができたということです。
- 餃子にも種類がいろいろあります。わたしの知っている限りでは、主に次の三種類があるのではないでしょうか。@お湯でゆでてから食べる「水餃(shuijiao)」、A蒸籠で蒸してから食べる「蒸餃(zhengjiao)」、Bフライパンに油を引いて蒸し焼きにしてから食べる「鍋貼(guotie)」(「煎餃(jianjiao)ともいう」)。水餃の方は肉も野菜も入って、小麦粉でできた皮も大きなエネルギー源ともなり、主食としては最適です。餃子だけで心ゆくまで食べたとは言えないと思ったら、「冷盤(lengpan)」と呼ばれるオードブルや「熱炒(rechao)」と呼ばれる料理と一緒に食べてもよいでしょう。
- なお、地方によって、餃子の名前もまちまちです。例えば、中国北部の各地で餃子と水餃といえば、ほとんど同一ものですが、湖北省あたりではワンタンのことを「水餃」といい、ほんとうの水餃を「北方餃子」と名付けられています。しかし、広東省などに行けば、「北方餃子」と注文したら、水餃ではなく鍋貼が運んでくれることになります。上海では、ワンタンは「小餃子」と呼ばれ、餃子の名前は「大餃子」となりました。「大餃子」はスープの中に浮かんでいるので、水餃の名前に一番相応しいのではないかとたびたび思いました。餃子が小さいものですが、それ自身でも中国各地の人情や風物詩を反映している一つの文化と言ってもよいのではありませんか。
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中国で言う餃子=水餃子 |
中国で言う鍋貼=焼き餃子 |
中国で言う蒸餃=蒸し餃子 |
餃子の作り方
- 今度の餃子晩会(餃子パーティ)のことを想定して、王錫祥先生に次のように算定していただきました。
材料(30人分前後)
- 小麦粉 6kg(薄力粉でもかまいません)
- 豚挽肉 2kg
- 白菜 2束
- ニラ 6束
- 剥きえび 1kg
- 玉子 10個
- 生薑 100g
- 葱 300g
- サラダ油 1000g
- ゴマ油 300g
- 醤油 500g
- 塩 300g
- 味の素 150g
- 酢 500g
- ブラック胡椒 少々
皮
- @大き目のボールに小麦粉を入れ、水を少しずつ加えながら混ぜ合わせ、表面が滑らかになり、耳たぶぐらいの柔らかさになるまでよくこねる。
- Aボールにラップまたは濡れ布巾をかけ,30分ぐらいねかせ、再び手でよくこねる。
- B適当な大きさに手でちぎり、めん棒で円形にのばす。
中身と包む
- @白菜は細いみじん切りにし,よく絞る。
- Aニラ、えび、生薑,葱もすべてみじん切りにする。
- B玉子は煎り卵にする。
- C豚挽肉にサラダ油を少しずつ加えながら、肉をねる。
- D肉の中へ残りの材料をすべて入れ、醤油・塩・味の素・ゴマ油を入れ、全体が滑らかになるまで、軽くかき混ぜ、ちょっと味見をし,自分の好みの味にする。
- E中身を皮で包む(時間が結構かかりますよ)。
- F茹でる(皮が破れないように、3ー4回差し水をする)。
- G酢醤油を付けて食べる。
それではみなさん、餃子作りに頑張りましょう。
中国の食べ物や飲み物の名前と現在の値段などの情報は日本語で紹介されているページがあります。「何でも価格表」を観覧してください。
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