湖北省の蒲圻(現在は赤壁市と改名)の郊外には、中華水滸城というテーマパークがあります。赤壁観光のついでに観賞することをおすすめします。しかし、広大な湖の真ん中にありますので、船での往復を入れると、一日をかかる計算です。
入り口のところ、全体像が分かる案内板はあります。
水滸伝といえば、英雄武松の名前はまず頭にのぼっています。その武松の兄貴に当たる武大郎の妻は、『金瓶梅』にも登場する潘金蓮は、この家の女将さんです。玄関に掲げている「武大炊餅」の旗は、その店のブランドです。「炊餅」とは蒸しパンのことで、現在の中国では「饅頭mantou」と呼ばれている主食です。
二階の窓に顔を少ししか出していないのが、潘金蓮氏です。観光客がいくら声をかけようとしても返事はありませんでした。
その炊餅店の一階に説明のプレートはありますが、なぜか知らないが「潘金蓮宅」と書いています。
陽谷県(と思うが)の町並み。北宋の時代に戻った感じですね。
ここからは梁山泊に入ります。入り口には「烏頭門」と書いています。
さらにその後ろには「第一関」という本当の玄関があります。頑丈な城塀があるので、官軍の侵攻を防ぐために使ったものだと思われる。
「断金亭」。
第三の玄関は「第三関」と呼ばれています。ほとんど礼儀用の門であり、形で言えば、「牌坊」(日本の鳥居に相当)風です。
中心にある建物は、「忠義堂」といい、梁山泊の国会議事堂であろうか。高い旗竿と大きい旗は印象的。真ん中の人物は華中師範大学の厳昌洪教授です。
「忠義堂」の中に、梁山泊の好漢たちは座席を並べています。真ん中は宋江、左右は副頭領の盧俊義と軍師の呉用。そのさらに左右両側にはトップレベルの好漢たちです。造反者と言っても支配体制と全く同じシステムを作ってしまうことは、農民蜂起の悲劇です。
「忠義堂」の後ろには、「後寨」つまり花園と生活ゾーンはあります。